あんよね。

片面印刷チラシの裏みたいなもの。

おてんとうさま。

こんちは。

 

暫く、昔話シリーズにしよう。そうしよう。

 

高校1年ころの話です。

クラスは、大体、男子と女子が半数ずつのクラスでした。
通っていた高校は、地元では一応進学校と呼ばれる学校だったんですが、

まぁ、公立でナニブン田舎だし、進学する気のある人が行くって感じの学校でした。 

競争心は人にはよりますが、あまり表面にはなかったように感じます。


1年次から、既に、特別クラスという位置づけで、成績優秀者が振り分けられている通称”とっクラ”以外は、
通称”ぼんクラ”でして、私は、ぼんクラに属してたので、のんびりという感じでした。

これは、入学してから、気づいたことですが、校則なども
あるにはありますが、特別反発するほどの校則もありませんし
締め付けなどもなかった気がします。

卒業生が多いので、OBから学校への注意の電話は多少あるようでしたが。


ぼんクラの我がクラスの人間模様、なかなか興味深いものでしたよ。
もうね、人間って観察されてるものなのね?って実感の日々なのでした。
それだけでも、高校に通った価値はあると思いましたよ、ええ。

さて、我がクラスなんですが、
そのほとんどが新しい出会いなわけなんですね。
知ってる人は数人です。はい。

しかし、それほどの疎外感はないですし、皆、同じ15歳。
普通に話すようになり、そこそこ、皆の名前と顔が一致してきました。

で、やはり、姿形、立ち振る舞いなどで、クラスメイトの
役割というか、位置というか、イメージが出来てきた頃でした。

エミちゃん(仮名)というクラスメイトがいたのですが、
彼女は、顔が綺麗で可愛い、華奢な体に、高い声、
明るく優しげな振る舞い、アイドルの位置にいたのです。

当然、私も、皆(特に男子)そう見ているとばかり思っていたのですよ。ええ。

しかし、ある日

そう、エミちゃんとシンチちゃん(仮名)が日直だった日
私は、真実を知ることとなるのです。

シンチちゃんは、もう、真面目を絵に描いたような女子で、
担任からの宿題の数学のプリント攻撃で悩み 入学2ヶ月もすると、

心労から8キロも痩せてしまったような子だったのですが、とっても心優しく、たまに面白いことを
真面目な顔をしていったりする、密かに知る人ぞ知る隠れ女子アイドルだったんですね。私もシンチちゃんファンの1人でした。


偶然にも、エミちゃんとシンチちゃんは、同じ中学ということもあり
アルファベットも近いので日直も同じで、よく一緒に行動していたんです。


それは、休み時間に起こりました。


席が近くになったのをきっかけに、アホ話をしたりしていた男子サトウ君(仮名)と
自らを体格に似合わずなテニスしてるヌリカベと言ってたヌリカベ君(仮名)が、
前の席に座っていた私の肩をツンツンと押すわけです。

『何ね?』と、私が振り向くと

『見てみて、黒板』と、サトウ君が言いました。

黒板を見ると、今日の日直の1人、シンチちゃんがせっせと
授業で使った黒板をラーフルで消しているところでした。
ほぼ、消し終えたところ。
制服に降りかかったチョークの粉を外ではたいてこようかなというくらいの場面。

『そろそろ、くるよ。』と、ヌリカベ君。

『何が?』と、私が尋ねると、

右斜め後ろ辺りから、甲高い声が・・・

『ごめ~ん、シンチちゃん!1人で消させて!』と、エミちゃん、声と共に黒板の方へ。

『ね、毎回アレよ、アレ。最初からやる気ないのにね。』とは、サトウ君。

『えっ、毎回?忘れちょったっちゃなくて?』と、問う私。

『うん、最初は俺らもそうかなと気にしてなかったのだけども、よく聞くなぁと思ってたら毎回やった。アレは最初からやる気ないよ、シンチちゃんを利用してる。しかし、わざわざ、皆に聞こえるように言うのが何だか嫌よ。』と、2人。


!!!

 

お、お、お天道様はみてるのね?

 

すごいなぁ、というか、こわいなぁ、というか。

 

やはり、アイドルは、注目されてるのね。
というか、注目されるように振舞っているのだなぁ。
と、15歳の私は、思うのであった。