あんよね。

片面印刷チラシの裏みたいなもの。

姉とは。

また、書くね。

って言っても、前に書いてたのだったりしますけど。はい。

 

姉の幼馴染、タヌちゃん。
目立つ顔立ちの美しいと可愛いが合体した皆が可愛いと認める人だ。
姉とタヌちゃんが共に中2の頃の話。

タヌちゃんは、気立てもいいし顔もかわいい
ただ、惚れっぽいところがあった。
その頃の彼氏は、高校生コワメの人だった。
仲良くしていた頃は、よかったが
彼氏の嫉妬深く暴力的な面が段々と明らかになっていき
タヌちゃんは、別れたがっていて、実際にその話もしていた
が、相手の方が納得しない。
今で言うと、ストーカーの如く変貌した奴をタヌちゃんは、明らかに怖がっていた。

ある日の夕刻、裸足で、タヌちゃんが我が家のこども部屋の
ガラス戸の外に立っていた。
びっくりした姉と私、家には2人しかいなかった。
すぐさま、部屋の中に入れた。
ただならぬ様子を肌で感じた姉と私、こども部屋より
内廊下の見えないところに、タヌちゃんを毛布と共に
移動させ、ガラス戸には、すぐさま鍵をかけて、まだ日は暮れてなかったがカーテンを引いた。

引き終わって数分後、ガラス戸をドンドンと叩く音。

きた。絶対に奴だ。

姉がカーテンを開けると、やはり奴が立っていた。

『タヌ、きたやろ?』奴

『知らん、今日はきちょらんよ。何か用があると?』姉

『ウソつけ、きたやろが!中んおるやろが!』怒鳴る奴

『おらんいうちょるやろ?おらんもんはおらん』

どんなに怒鳴られようが、冷静にしかしきっぱり言い切る姉、
にらみ合いが続いているようだ。


いつもは、こよなく普通を愛する姉。非常に穏やかな姉。
争いごとは好まず、おやつもわけてくれる姉。ゆっくりしゃべる姉。
スゲーよ。ねーちゃん、流石だよ。
きっぱり言い切る姉の並々ならぬ強い意志の言葉に
奴は、それ以上何も言えず、一旦その場を離れた。

しかし、我が家の大人が帰ってくるまで、庭をウロチョロ
していたようだ。
ばーちゃんが畑から帰ってくるのを見て、諦めて帰ったようだ。
ばーちゃんが、ヘンな男がおったが、逃げたと後で言っていた。

その間中、毛布に包まって震えながら、息を殺すように
じっとしていたタヌちゃん、でも、奴が姉に怒鳴る声に
迷惑がかかると思ったのかでていこうとしたタヌちゃんを私は
出て行かないように抑えていた。
タヌちゃん、今でていったら、全てが無駄になる。

 

奴は、当時車で1時間近く離れたとこに住んでいたのに、よく近所に現れてた。
その前は軟禁状態の時もあったし、タヌちゃん痣あったし
親も間に入って、その後は近所のおばちゃん達も何気に警戒してくれてたし、
暫く、タヌちゃん、別の街に住んでるおばーちゃんの家に避難もしてたんですよ。


後日、ようやく奴は諦めた。良かったよー。


当時、男女交際には、とても疎かった姉妹だが、学ぶものは多かった。
極端だといえば、それまでだが、割合ある話である。


そして、姉は、この年齢になっても妹にムカデに足を噛まれたと
メールで報告してくれる。
基本的には、やはり、ふんわりしているところは変わらないのが嬉しい。