あんよね。

片面印刷チラシの裏みたいなもの。

4姉妹で良かったよー事件簿。1

長女の話をしてみよう。
みつかったら、百叩きの刑かもしれない 、みつからないことを願う(ー人ー)
見つかったときのため、先に謝っておこう。

 

ごめんなさい(90℃礼)

 

長女は長女の中の長女というか、サムライの言葉がピッタリの人である。
私は、長女に大変お世話になったので次女とはまた別の感謝の気持ちを持っている。
ちょっと、別格というか何というか、私の中で、カッコイイ人なのだ。

 

さて、話は長女が小学6年生の修学旅行前日まで遡る。

 

次の日から、出発だったのだが、事件は起こってしまった。
いや、前日だったからこそ、起こったのだ。

長女の入浴中にソレは起きた。
長女は、1人で入浴中だった。次女と3女は、順番を待っていた。

いつもより、長めの入浴だった。
次女と3女は、待ちくたびれてお風呂場の戸の前で待っていた。

ガラッと戸があいた。
出てきた長女が顔を不自然にタオルで隠していた。無言である。
不穏な空気が流れた。殺気を感じる。
私に言葉をかけるなと全身から言っているようだった。

次女と3女は、その空気に硬直しながらも、そのタオルが気になった。 
いや、正確にはそのタオルの下の顔が、とういうより、その行動をしなければならない理由が。

しかし、長女たるもの、姉妹の法律。
むやみやたらに突っ込めない。半端に突っ込もうものなら、一刀両断成敗される。

どうしたものか・・・

そこへ、母上が良いタイミングであらわれた 。ナイス!母上!

『あがったとね。ん?どんげした?顔隠して』

・・・・・

返事がない。

『なんね、怪我したっちゃないとね。どら、みせてん。』

・・・・・

流石の長女も母上に言われては抵抗しようがない。
ゆっくりとタオルをづらし顔をみせた。


!!!!!!!!!!!!!!!!

 

『ど、どんげしたとね!』母上

固唾をのんでみていた次女と3女 。
瞬間、鳩が豆鉄砲をくらうとこんなになるのかなという感じだ。
片方の眉毛がほぼ3分の1になっていた。
しばし静寂

3女がこらえきれずに

『まろじゃ。』と、つぶやく

その声を合図に長女は子供部屋へダッシュした。
バタバタ!バタン!ガチャ。 
3人も長女を追いかけ、戸をドンドン叩くが応答なし

3女はモチロン、ペチッとはたかれた。

子供部屋の前の廊下にて

『いーかいでてこんね』母上

『あっちいって、かまわんで!明日修学旅行行かんかい
 学校に電話しちょって!』長女が子供部屋から叫ぶ。

意外な展開に心配になってきた、次女、3女。

『ねーちゃん、大丈夫じゃって、かわいいかい。』次女

『ねーちゃん、ごめん、大丈夫じゃって。』3女

長女的には全く大丈夫じゃないから閉じこもってるわけだが、他に言葉が見つからない。

『じゃけん、あん眉毛はどんげしたとやろか?』母上

『ねーちゃん、明日修学旅行やかい、眉毛を整えようとしちょったっちゃないと?』次女

『ねーちゃん、しゃれごやもんねー。』3女

(注:しゃれご・・・おしゃれ好きな人のこと)

『じゃけんが、顔を切らんでいかったがね』母上

『そんでよね、あん眉毛どんげすっちゃろか。』次女

『あんままじゃ、絶対、旅行行かんわね。眉墨もたせようかね?』母上

『3女、あんたはいらんこと言わんで絶対だまっちょきないよ。』と念を押す次女。

無言で頷く3女。

・・・・・沈黙。

『おかーさん、ご飯は~?』4女だ。

ああ、4女がお腹をすかせていましたよ。ええ。
すっかり、忘れてましたよ。はい。

とりあえず、長女はそのままで、ご飯にしますよ。はい。

ご飯よーと呼びましたが、当然、長女は出てきません。
でも、お腹はすきます。なので、普通に長女以外の皆で先にご飯を食べます。はい。

その後、長女は母上の説得と、対策案の提示を了承し、翌日予定通り修学旅行に出発しました。
行って良かった楽しかったようです。はい。

こういう時、家族の人数が多いと、気が紛れてというか、何というか
自然にほおっておかれる状況が意図せずに出来るので、本人も気が楽だし落ち着ける。
自分はどうしたいのか考えられる。のが良いなぁと思った事件でしたよ。はい。